《一生使う大切なそのカラダ》

NECK&
SHOULDER
首肩こりで
お悩みの方へ
首肩こりの豆知識
首肩こりの方に知ってほしいこと
治療院の立場から
①首肩こりはとにかく多い
カラダにおける悩みの中で肩こりは、男性では2位、女性では1位。非常に多くの方が悩んでいます。
しかし、肩こりは「病気」としては認識されず、肩こりで病院に行く、という方は少ないというデータもあります。
これだけたくさんの方が悩んでいる首肩こり。これをきちんと治し、「首肩こりの無い人生」を送ろうとすることは、非常に難しい、決して簡単なことではない。ということだと思います。

②他の疾患からくることもある
整形外科的な疾患の随伴症状としての「首肩こり」も少なくありません。
1)変形性頚椎症
2)頚椎椎間板ヘルニア
3)頚椎捻挫
4)頚椎後縦靱帯骨化症
5)胸郭出口症候群
6)頚肩腕症候群
7)肩関節周囲炎(五十肩)
8)リウマチ性多発筋痛症
9)繊維筋痛症
などが考えられます。
こういった疾患がある場合には、その疾患に対する治療を整形外科で行うことが必要になります。
また、長期的な健康・根本的な改善を考えると、こういった疾患が「無いこと」を確認することも、非常に重要な事ですので、「首肩こり」で病院を受診することはとても意味のある事だと思います。

③全く他の疾患からくることもある
原因となる疾患がない「首肩こり」では、首肩こり以外の症状はないことがほとんどですが、整形外科疾患やその他の専門科疾患に伴う肩こりでは、肩こり以外の症状が合併していたり、諸検査で異常が見られたりすることが多くあります、
1)高血圧症
2)狭心症
3)貧血
4)更年期障害
5)うつ病
6)眼精疲労:目の調節障害あるいは視力調節障害
7)風邪
8)歯周病、咬合不全
などが可能性として考えられますので、注意が必要です。
こういった疾患がある場合には、その疾患に対する治療を病院で行うことが必要になります。
また、長期的な健康・根本的な改善を考えると、こういった疾患が「無いこと」を確認することも、非常に重要な事ですので、「首肩こり」で病院を受診することはとても意味のある事だと思います。

首肩こりの方に知ってほしいこと
整形外科的に「首肩こり」とは
治療院の立場から
■症状
首すじ、首のつけ根から、肩または背中にかけて張った、凝った、痛いなどの感じがし、頭痛や吐き気を伴うことがあります。
肩こりに関係する筋肉はいろいろありますが、首の後ろから肩、背中にかけて張っている僧帽筋という幅広い筋肉がその中心になります。
■原因
首や背中が緊張するような姿勢での作業、姿勢の良くない人(猫背・前かがみ)、運動不足、精神的なストレス、なで肩、連続して長時間同じ姿勢をとること、ショルダーバッグ、冷房などが原因になります。
■診断
問診や神経学的診察、特に触診で僧帽筋の圧痛と筋緊張、肩関節可動域や頚椎疾患のチェックなどで診断します。X線(レントゲン)撮影のほか、必要によりMRI、筋電図、血圧測定などの検査も行います。
■予防と治療
肩こりは予防と治療が重要です。
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同じ姿勢を長く続けない。
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蒸しタオルなどで肩を温めて筋肉の血行を良くし疲労をとる。
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適度な運動や体操をする。
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入浴し身体を温め、リラックスする。
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マッサージ療法(筋肉の血流を改善させ、筋緊張をやわらげる)
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温熱療法(蒸しタオル、入浴などで筋緊張をやわらげる)
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運動療法(筋力強化)
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安静、薬物療法(シップ薬、筋弛緩薬、局所注射など)を行います。
■注意
頭蓋内疾患、高血圧症、眼疾患、耳鼻咽喉疾患、の随伴症状としての「肩こり」も少なくありませんので注意が必要です。また整形外科的疾患の随伴症状としては、頚椎・頚髄疾患、胸郭出口症候群(なで肩、頚肋)、肩関節疾患などの一つの症状として「首肩こり」が生じることもあるのでくわしい検査が必要です。
下記に注意の必要な整形外科的な疾患を挙げていきます。
◆変形性頚椎症
頚椎の退行変性で起こった変形による頚部痛や肩こりに対して下される診断名です。
◆頚椎椎間板ヘルニア
頚椎椎間板が後方に突出し頚椎や頚髄を圧迫して起こった症状に対して用いられる診断名です。
◆頚椎捻挫
別名は外傷性頚部症候群です。多くは追突による交通事故で被追突者が訴える多彩な症状で、レントゲンやMRI検査で異常が認められない場合に下される診断名となります。
◆頚椎後縦靱帯骨化症
頚椎椎体後方に存在する後縦靱帯が骨化・肥大し、頚髄を圧迫して症状を起こす疾患です。
◆胸郭出口症候群
胸郭と上肢肩甲帯の間に存在する神経・血管叢が圧迫されて上肢の神経・血管症状を呈する症候群でとなります。
◆肩関節周囲炎(五十肩)
特に誘因がなく中年以降に生じる有痛性の肩関節制動症となります。
◆リウマチ性多発筋痛症
多くは高齢者に両側性の頚部、肩、上腕、腰部、大腿部の痛みとこわばりとして発症します。全身倦怠感や発熱のほか赤沈値亢進とCRP陽性を認めますが、リウマトイド因子は陰性となります。ステロイドの内服が著効し、生命予後は良好です。
◆繊維筋痛症
原因が不明で多発性の筋・骨格痛、疲労感、睡眠障害を特徴とし、特に肩、腕、背部の痛みとこわばりが多く、CRPは陰性となる。
首肩こりの方に知ってほしいこと
首肩こりの解剖学
治療院の立場から
首肩こりに関与する筋肉として
①僧帽筋 ②肩甲挙筋 ③大・小菱形筋 ④頭半棘筋 ⑤頭板状筋 ⑥棘上筋
の6つが挙げられます。1つ1つを詳しく説明していきます。
①僧帽筋
背中と頚背部の最表層にあります。
後頭骨上項線の内側1/3、外後頭隆起、項靱帯、第7頚椎と全胸椎の棘突起、および介在する棘上靱帯から起始し、後頭部および上頚部の筋束は鎖骨外側1/3の後縁に停止し、下頚部および上胸部の筋束は肩峰内側縁と肩甲棘の骨稜上縁に達し、下胸部筋束は肩甲棘の骨稜上縁に停止します。
僧帽筋は上肢帯の支持、僧帽筋上部は肩を後ろに引き、腕の牽引と伸展運動をおこなう。下部と中部は共同して肩の牽引と肩をいからせるのに働き、中部は腕の外転を行います。僧帽筋、肩甲挙筋、前鋸筋は共同して肩甲骨を胸壁上に回旋させ、肩を上方へ差し向けます。

②肩甲挙筋
第3~4頚椎の横突起から起始し、肩甲骨内側縁の上角から肩甲棘にかけて停止します。肩甲骨の挙上、支持、回旋に働き、第3,4,5頚神経前枝より支配されています。

③大・小菱形筋
小菱形筋
項靱帯下部、第7頚椎および第1胸椎の棘突起および棘上靱帯から起始し、肩甲棘の根部で肩甲骨内側縁に停止します。
肩甲骨を上方および内側方へ牽引し、前鋸筋とともに肩甲骨を胸壁へ保持します。
大菱形筋
第2~第5胸椎の棘突起と棘上靱帯から起始し、肩甲棘下方の肩甲骨内側縁に停止します。機能は小菱形筋と同じです。

④頭半棘筋
もっとも深部にあり、頚背部にあるもっとも大きな筋塊です。その筋線維は、第7頚椎と上位6または7個の胸椎の、第4~第6頚椎の関節突起から起始し、後頭骨の下面に停止する。その機能は、頭の強力な伸筋である。

⑤頭板状筋
深層の頭半棘筋と表層の僧帽筋の間に存在します。項靱帯と第7頚椎から第6胸椎までの棘突起から起始し、頭板状筋は乳様突起と頭蓋の上項線の外側1/3に停止します。頚板状筋は第2・3頚椎の後結節に停止します。板状筋は、頭と頚を後方に引っ張り、働いている筋の側へ顔を向ける。両方の筋が同時に収縮すると、頭と頚を伸展し、後方にそらします。

⑥棘上筋
棘上窩の骨壁内側2/3から起始し、上腕骨大結節に付着します。肩の0度から90度までの外転に働きます。

首肩に負担をかける原因
首肩こりの方に知ってほしいこと
治療院の立場から

1.呼吸
1日約2万回も行われている呼吸。解剖学的に正常な呼吸が行われていないと、首や胸の筋肉を過剰に使ってしまいます。これが首・肩こりの原因になることがあります。

3.姿勢
肩甲骨の位置や、腰の反り具合などが原因で、姿勢が崩れ首・肩に過剰な負荷がかかっていることがあります。

5.体幹インナー
カラダを支える体幹インナーマッスルが低下していることで、重い頭を支える首や肩に過剰に負担がかかっている場合があります。
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